讃岐かがり手まり
美しく落ち着いた色合いが温かみを生み出す。
自然の植物から採った染料でしか出せない特別な毬。
- 旬の時期
- 出回り時期 最盛期(旬の時期)
-
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
- 主な産地
- ー
-
古くから香川県には、木綿の糸を使い、草木染めした手まりがつくられていました。江戸時代には全国で親しまれていた木綿手まりでしたが、戦後になると全国各地にいた作り手の伝承も次々と途絶えていき、讃岐地方でも当時の高齢者の記憶にあるだけで、その技法は再現されませんでした。しかしその後、多くの人が戦後30年にわたり努力を続け、ついに讃岐に伝わる失われた技法の復活、そして体系づけに成功しました。昭和52年には「讃岐かがり手まり」と名付けられ、現在も美しく愛らしい手まりを楽しむことができるようになりました。
-
讃岐かがり手まりは、自然の植物から採った染料でしか出せない、落ち着いた色合いの温かみのある毬。何年経っても、飽きることのない美しさです。讃岐かがり手まりは工業化が進んだ現在でも、芯材にはモミガラを使用し、木綿糸を巻き上げた土台毬に、手染めした草木染の木綿糸でかがる技法でつくられています。ひとつひとつ心を込めて作り上げられた美しく暖かい手まりは、今なお、多くの人を魅了しています。また、讃岐かがり手まりには、芯のモミガラの中に香木・天然香料をたっぷり入れた「にほひ手まり」というものもあります。美しい手まりから奥ゆかしい香りが漂い、芳香や防虫にも効果があるといわれています。インテリアとして飾るのはもちろん、タンスやクローゼット等に使えば衣類への移り香も楽しめます。「にほひ手まり」は通常の讃岐かがり手まり同様人気が高く、結婚式の引き出物など贈り物としてもよく使われています。