第41回 金時にんじん
梶 剛(かじつよし)
NSC大阪校22期生
2005年ムーディ勝山と“勝山梶”結成
2008年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2010年ピン芸人“梶剛”として活動
出身地:香川県三豊市 1981年3月28日生まれ
おせち料理に欠かせない金時にんじん。
香川県の生産量は日本一で、その多くは坂出市と観音寺市でつくられています。
今回は、坂出市を訪れ、収穫原版を見学。さらに、ひと足お先にお雑煮をいただきました。
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香川県の生産シェアは、なんと全国の約8割。
すっかり寒くなり、年の瀬が近づいてきました。冬の香川県名産の一つといえば、金時にんじん。香川県の生産量は、全国の約8割を占めています。今回訪れたのは、県内有数の産地である坂出市。金時にんじんをつくっているという木下農園にお邪魔しました。着くと、ちょうど収穫の真っ最中。木下農園の木下さんが「11月上旬から収穫が始まります。おせち料理での需要が高いので、11月下旬からピークを迎えます」と教えてくださいました。収穫は機械ではなく、手作業で行っています。梶さんも畑へ足を運び、「はっぱを全部持って上に引っ張ってください」とアドバイスをいただきながら、作業をお手伝いしました。
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強い甘みとやわらかい肉質が魅力。
「坂出市が金時にんじんの名産地になったのはなぜですか?」と、梶さんが質問。「金時にんじんを育てるには、水はけのいい畑が適しています。瀬戸内海に面した坂出市はかつて塩の産地だったこともあり、畑は貝殻が混じった海砂でできています。砂地は水分がよく抜けるので、作物が水っぽくならず、おいしい金時にんじんができます」。「西洋にんじんとの違いは?」「色の違いは一目瞭然ですが、甘くてやわらかい肉質が特長で、栄養面ではがんの予防や美白などに効果があるといわれるリコピンを豊富に含んでいます」と木下さん。収穫された金時にんじんはしっかり洗浄され、鮮やかな朱色に。きれいに箱詰めされて出荷されます。
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朱色がおめでたいお正月に花を添える。
続いては高松市にあるロイヤルパークホテル高松の座敷割烹 錦で、金時にんじんを使った料理をいただきます。まずは、金時にんじんと小エビのかき揚げ。梶さん、早速口に頬張ります。「甘みがあってクセがないですね」。料理長の恵比須さんが「甘み、香り、色と三拍子揃っています」と、その魅力を教えてくださいました。二品目は、あんもち雑煮。辛い味噌の中に甘いあんというお雑煮は、香川県ならでは。昔は甘いものは貴重だったので、お正月に贅沢品として食されるようになったといわれています。金時にんじんの形は日の出をイメージして輪切りに。紅白にちなんだ朱色、さらに形でおめでたさを演出しています。
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金時にんじんは、料理における万能選手。
最後はデザート。「金時にんじんがスイーツに?」と、梶さんが目を丸くします。「甘いので、デザートにもってこいなんです。ココナッツミルクでまろやかに仕上げた、金時にんじんのココナッツミルクぜんざいです」。食べたてみると、「おいしい!この甘さは女性やお子さんも喜ぶと思います」。「みなさまにはおせち料理だけではなく、他の料理にも使っていただきたい。甘みが強いので、野菜独特の苦みが苦手という人にも、きっとおいしく召し上がっていただけます。また料理に彩りがほしいときは重宝します。意外かもしれませんが、金時にんじんは万能なんです」と恵比須さん。梶さん、金時にんじんの新たな魅力を発見し、大満足の一日でした。