第49回 さぬきの夢・讃岐うどん
梶 剛(かじつよし)
NSC大阪校22期生
2005年ムーディ勝山と“勝山梶”結成
2008年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2010年ピン芸人“梶剛”として活動
出身地:香川県三豊市 1981年3月28日生まれ
「うどん県だからこそ小麦も地元産を使いたい」。
そんな思いから生まれた香川県オリジナル小麦、”さぬき夢2000”。
当時主流のオーストラリア小麦と比較しても遜色のないこの”さぬき夢2000”をさらに改良したのが、
現在使われている”さぬきの夢2009”。その生産者から使用者まで、それぞれの熱い魂に迫ります!
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ここで”さぬきの夢”が生まれた!
まず梶さんが向かったのは、“さぬきの夢”の麦畑。生産者の多田さんに、普通の小麦との違いを伺いました。「1番の大きな違いは、うどん専用の小麦であることですね」。さすが、香川県!と梶さん。味をよくするために肥料も少なめにしているそうです。“さぬきの夢2009”に改良されてからは、さらに栽培しやすくなり、「農家としても助かっています」と多田さんもにっこり。“さぬきの夢2009”は11月下旬に種を巻き、収穫時期は6月初旬頃。「最近は雨が多くて、水分の調整が大変ですなんですよ」と、青々と広がる麦畑を眺めながら、愛おしそうに語る多田さんでした。
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やわらかくて、繊細な品質
続いて向かったのは製粉工場。ここでは製粉工程と“さぬきの夢2009”の特徴について吉原食糧の吉原さんに伺いました。「小麦の製粉には精選、調質、挽砕、純化、篩(ふるい)など、55段階の工程があります」。工程数の多さと細かさに、梶さんもビックリ。また“さぬきの夢2009”の大きな特徴はオーストラリア産と違って柔らかく製粉しやすいことだそう。「でもその柔らかさに合った扱い方も必要になってきます」と吉原さん。プロだからこそ、“さぬきの夢2009”の良さを引き出せるのです。
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“さぬきの夢2009”の改良は革新的だった!
“さぬきの夢2009”に改良されたことにより、小麦を挽きやすくなっただけではなく、うどんを作る工程にも変化が。“さぬきの夢2000”は、つなぎとなるタンパク質が少ないため麺が切れやすく、加水量・熟成時間もしっかり守らなければいけない、かなり繊細な性質だったそうです。しかし改良のおかげで、その問題点も解消。のびがよく、弾力もぐんとアップ!「挽きやすく、作りやすく、食べておいしい。まさに3拍子揃ってます!」と吉原さんの言葉にも弾力が増しました。
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うどんブームを香川の小麦でもう一度!
さて梶さんお待ちかねの実食です。やってきたのは、四国遍路をしめくくる第88番札所大窪寺門前にあるお食事処“八十八庵”。店主の井川さんがご用意してくださったのは、小麦はもちろんお肉もお野菜も地元にこだわった、地産地消の打ち込みうどん。熱々を思いっきりズズッと啜り、「モチっと柔らかな弾力とツルッとした喉越しがサイコー!」と梶さん。井川さんも微笑みながら「もっと“さぬきの夢”認定店が増えていって、香川県をうどんで活性化していきたいんです」と語ってくれました。生産者、製粉業者、そしてうどん店まで、打ち込みうどんに負けないくらい熱々の「うどん魂」を再認識した梶さんでした。