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第56回 香川本鷹
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梶 剛(かじつよし)
NSC大阪校22期生
2005年ムーディ勝山と“勝山梶”結成
2008年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2010年ピン芸人“梶剛”として活動
出身地:香川県三豊市 1981年3月28日生まれ
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香川だけで生産される珍しい唐辛子「香川本鷹」。
約400年前に塩飽諸島に伝わり、圏内で最も古い特産農産物の一つだと言われています。
今回は、一時期は生産が途絶え、幻の唐辛子とまで言われた
「香川本鷹」のヒミツに迫ります!
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香川本鷹栽培の歴史について
丸亀港から船で80分。瀬戸内海に浮かぶ手島で、梶さんを待つ人がいました。高田農園の高田さん、香川本鷹を栽培する島で唯一の生産者です。香川本鷹は豊臣秀吉の朝鮮出兵を機に讃岐にもたらされたと言われ、昭和の半ばごろまでは荘内半島を中心に盛んに栽培されていたそうですが、徐々に生産量が減り、ついには途絶えてしまいました。平成18年、香川県と丸亀市が高田さんたち生産者とともに、幻と言われた香川本鷹の復活に取り組み始めました。
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香川本鷹の栽培工程について
港で高田さんの歓迎を受けた梶さん、さっそく畑にお邪魔します。「枝が二股に分かれたところに実ができるんです」との説明を受け、じっと目をこらすと…「ありました!」。梶さん、その大きさに驚きます。「香川本鷹の特徴はこの実の大きさ。7~8センチはありますよ」と高田さん。「辛いけど、まったり、まろやか」な味だと言います。実はこの香川本鷹、辛みの強さと香りの強さで、日本の唐辛子の最高品種と言われているのだそうです。
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香川本鷹の特徴と収穫時期
ヒミツは、辛み成分であるカプサイシノイド。香川本鷹はこの含有量がより高く、旨みのある強い辛味が特徴なのだとか。3月下旬にタネをまき、8月上旬頃から収穫を行うのですが、「水はあまりやらないほうが辛くなる」という高田さん。「いったいどんな辛さなんでしょう!」と梶さんの期待は高まります。高田さんにご家庭でよく作られるという『ナスの煮付け』『鶏の手羽先焼き』『青唐辛子のゴマ油炒め』をご用意いただき、いよいよ幻の辛さを体験します。
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おすすめの食べ方について
まずは『ナスの煮付け』から。「辛さがいいアクセント。ピリッと最後に味が締まります」。お次は、醤油とみりんで下味をつけ、粉末の香川本鷹を振って焼いた『鶏の手羽先焼き』を。「辛いけど香りがいい!お酒によく合う味」と梶さんも大絶賛。 最後は『青唐辛子のゴマ油炒め』。パクッと豪快に頬張り…「これは辛い!」と絶叫!「これが香川本鷹の本気なのか…」と、使い方で料理の味が変化する、辛さの実力を思い知ります。現在は香川本鷹を用いた様々な加工品も販売されていると知り、「よくぞ復活してくれた」と、感慨を新たにする梶さんなのでした。
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