LOVEさぬきさんリポート LOVE SANUKISAN REPORT

第83回 スイートコーン

地域からニッポンを元気にする、よしもとの一大プロジェクト“あなたの町に住みますプロジェクト”。香川の住みます芸人“梶剛”さんが県産品をレポートしてくれます。

リポーター

うどんのように太く長く愛される芸人を目指しています!これからの梶剛に乞うご期待!

梶 剛(かじつよし)

NSC大阪校22期生
2005年ムーディ勝山と“勝山梶”結成
2008年ABCお笑い新人グランプリ新人賞
2010年ピン芸人“梶剛”として活動
出身地:香川県三豊市 1981年3月28日生まれ

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糖度20度という圧倒的な甘さを誇るスイートコーンが香川県で栽培されています。スイートコーンの生産者である善通寺市の奏農園(かなでのうえん)を梶さんが訪ね、栽培への熱い思いや工夫をリポートしました。

  • 毎日3,000本のスイートコーンを手で収穫

    7月上旬のトウモロコシ畑には夏の日差しが照りつけて、緑が色濃く光っています。
    「うわ~大きく育っていますね」とトウモロコシ畑を見渡す梶さん。
    「この畑は収穫には少しだけ早いので、本来は背丈はもう少し伸びて2.3~2.5mになりますよ」と奏農園の杉本敬太郎(すぎもとけんたろう)さんが教えてくれました。

  • 収穫のタイミングは、実の先端にあるひげ(絹糸 けんし)が柴犬の茶色の毛よりも少し濃い色になったとき。また、茎がコーンの重みで傾いてきたときも目安となります。杉本さんは5月下旬から7月中旬にかけて毎朝3,000~3,500本を手で収穫しています。

  • 採れたて生コーンはシャキシャキ食感

    杉本さんに教わり梶さんも収穫にチャレンジ。茎を片方の手で支え、もう片方の手で実を握って、下に向けて根本からポキっと折ります。皮をむくと、張りのあるピカピカの粒が顔を出しました。「よかったら味見してみてください」
    杉本さんからすすめられた梶さんは「生で食べられるんですね」と驚きながら、思い切って真ん中にかぶりつきました。「甘い!香りからも甘さが漂ってきます。まるでシャキシャキとした食感のフルーツですね」

  • 杉本さんも味のチェックをかねて収穫しながら食べているのだとか。サイズは若干小さくなりますが、杉本さんはあえて「若採り」にこだわります。「若採り」とは、完熟よりも気持ち早めに収穫すること。熟れすぎると、実の薄皮が厚くなり食べた時に口に残ってしまったり、脱水になり粒がしぼんだりしてしまいます。自分が食べて一番おいしいと思うタイミングを大切にした結果、「若採り」にたどり着いたと言います。

  • 収穫後はどんどん糖度が下がるため、選別したらすぐに冷蔵庫に保管し、スーパーなどの出荷先に届けます。早ければ朝採りしたものが、その日のスーパーの開店時に並びます。

  • だれよりも早く初物を出したい

    みずみずしい「若採り」にこだわる杉本さんには、もう一つのこだわりがあります。それは、香川県の農家の中で一番早く初物を出すこと。他の農家は霜のリスクを避けて3月上旬から畑に苗を植えますが、杉本さんは2月中旬から植え付けをスタート。ハウス栽培や九州産のスイートコーンをライバルと位置づけ、5月20日頃には出荷を始めています。

  • 栽培方法の工夫

    栽培方法にもさまざまな工夫をしています。適度なストレスを与えることでスイートコーンの甘さが増すと考え、海水を薄めて畑に散布しています。海水にはミネラル成分や微生物が含まれていて、成長を助ける効果があると考えています。そのほかにも、きのこを収穫した後の菌床(廃菌床 はいきんしょう)や、複合乳酸菌や納豆菌を含んだ肥料を土に与えて微生物の力で土を元気にしています。

  • この土地はもともと適度に水持ちのよい土で、スイートコーンの栽培に適していると杉本さん。しかし、雨が降って水がたまると、根腐れを起こしてしまったり、スイートコーンの味がぼやけてしまう恐れも。そこで、畑の状況にあわせて畝の高さを調整し、スイートコーンが最もおいしくなる、ぎりぎりの水分量で育てるといった工夫も行っています。

  • 加熱すると味と香りがさらにアップ

    杉本さんが加熱したてのホカホカのスイートコーンを用意してくれました。
    「お湯でゆでてもよいのですが、皮を1~2枚残して電子レンジで加熱する方が素材のおいしさが味わえておすすめです」と手軽な調理方法を教えてくれました。加熱時間は600Wで2分半~3分、ひっくり返して2分半~3分ほど。加熱したスイートコーンは、生よりもいっそう色が鮮やかに。美しい黄色に感心しつつ、コーンにかぶりつく梶さん。

  • 「これもうまい。味と香りが濃縮していますね。生はパリパリとした食感でしたが、加熱すると適度にやわらかくなってジューシーになりますね」
    「ぼくもスイートコーンが本当に好きで、自分が食べたいから作っているんですよ」と梶さんの食べっぷりに顔をほころばす杉本さん。試食も兼ねて毎日3本は食べると言います。

  • 「自分が食べたいと思えるものを作る。杉本さんがその原点を大切に、愛情を持って育てていることを知ることができました」杉本さんのスイートコーン愛が梶さんにもしっかり伝わりました。この栽培へのこだわりが評価されて、2024年1月には「さぬき讃ベジタブル」の生産者に認定されました。
    「これからも、もっといろんな人においしいスイートコーンを広めていきたいですね」と杉本さん。「このスイートコーンを食べたら、きっとファンになりますよ」と梶さんも太鼓判を押しました。

    さぬき讃ベジタブルについて 新しいタブで開く

  • 生産者 奏農園 杉本敬太郎さん

    香川県善通寺市でスイートコーンをはじめ、ブロッコリー、にんにく、ナス、ねぎ、ナバナ、米などの農産物を栽培しています。香川県の温暖な気候を生かしながら、野菜が元気に育つ土肥づくりに力を入れ、おいしい野菜を消費者に届けています。

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